ルナカレンダー（月齢）兼潮汐計算機

月の暦と海の計算盤。二つの世界を一つに。

月の満ち欠けから暦を読み、裏面で潮の満ち引きを計算する。
一つで二役をこなす、きわめて珍しい科学器具。

片面は月の周期を示す「永久月暦」、
もう片面は航海・漁業に不可欠な「潮汐計算盤」。

直径12cmの真鍮製の円盤に、16世紀の天文学と航海術の知恵が凝縮されています。

16-17世紀の天文総合器具を基に、スペインの職人が精緻に再現。

月の暦と海の計算盤が一体となった、美しく実用的な歴史的器具です。

【Spec】

【詳細説明】

この器具は、片面に永久月暦（ルナー・カレンダー）、もう一方の面に潮汐計算盤（アバカスまたはタイド・カリキュレーター）を備えています。これは、潮の満ち引きの時刻を予測する必要性と、それが月の公転運動による影響と密接に結びついているという理解に基づいて設計されています。

月の満ち欠けを知ることは、多くの文化において極めて重要であり、暦法・宗教行事・農作業などと深く関係しています。潮汐計算盤は、航海・港湾・漁業において重要な影響を及ぼす潮の時刻を算出するために用いられます。

この器具を開発ため、16〜17世紀に製作された複数の器具を分析しました。たとえば、イギリス派の科学器具製作学校やH. コール（Humphrey Cole）らによる、天文コンペンディウム（天文総合器具）、ボルヴェラ（回転円盤式計算盤）、および潮汐計算盤などの設計を参考にしています。